山口県で公共工事の入札に参加するには
山口県で公共工事の入札に参加したいと思ったとき
何をする必要があるのでしょうか?
この記事は大まかな必要なことを説明していきたいと思います。
これは、国、県、市町村などの発注者により多少の違いがあるため
例外はあるけど大枠はこんな感じといったイメージを
つかんでもらえればと思います。
山口県等発注者で入札参加希望工事があるのか確認
そもそも論ですが、公共工事参加を希望する工事は
入札にかけれているでしょうか?
例えば、建具工事で入札に参加したいと思っていたけれど
入札がなければ色々努力しても無駄になります。
ないものはないのです。
まずは入札参加したい国や自治体等がその工事を行っているか
確認してみましょう。
例えば、『〇〇市 建設工事 発注見通し』、
『〇〇市 建設工事 発注予定』などと検索すると
どういった工事の入札の予定があるかを調べることができます。
入札に参加したい工事業種の建設業許可が必要
公共工事の入札に参加するためには建設業許可が必要です。
また、公共工事と言っても色々な工事があります。
例えば、建物を建設する工事、道路工事、電気工事、
機械設置工事、塗装工事など多種多様です。
建設業法により建設業の業種は29業種に別けられています。
それぞれの工事に応じた業種の建設業許可を取得しましょう。
例えば、舗装修繕工事であれば舗装の許可が必要です。
建設業許可を取得したい方
⇒山口県で建設業許可を取りたい!! – 行政書士藤本啓志事務所 (fujimoto-gyoseishoshi.com)
例外として建設業許可不要の場合
公共工事には建設業許可が必要と説明しましたが、
一部例外があります。
その例が、小規模修繕工事です。
これはすべての自治体が行っているわけではなく、
一部の自治体において行われている制度です。
自治体により呼び方は異なりますが、『小規模修繕工事工事希望者登録制度』
などと呼ばれる制度に登録することにより市などが発注する
少額工事に参加する権利を得ることができます。
当然ですが、登録したからといって必ず工事を受注できるわけではありません。
また、物品購入の入札参加資格申請をしていると
小規模修繕工事に参加する権利がある場合もあります。
自治体により制度のあるなしやルールも異なるため、
確認が必要です。
また、制度名の通り大きな工事はできませんので注意が必要です。
経営事項審査(経審)の受審が必要
公共工事に参加するには経営事項審査(経審)を受審する必要があります。
公共工事はより適切な事業者に工事を発注する必要があるため、
経営事項審査(経審)により事業者を客観的に数値化します。
これは、工事規模に応じた事業者に
受注してもらうために行う事前の数値化です。
例えば、年間完成工事高が1,000万円の事業者が
10億円の工事を受注できてしまう仕組みだとと
良くないのは容易に想像がつくと思います。
逆に、年間完成工事高10億円の事業者が50万円の工事にまで
入札参加できてしまうと公平な制度とは言えません。
経営事項審査の概要について
⇒【山口県】経営事項審査(経審)とは? – 行政書士藤本啓志事務所 (fujimoto-gyoseishoshi.com)
電子入札・電子契約の準備
昔ながらの入札のイメージは参加者が入札室に行き
紙に金額を記入して箱に入れる。
その中から受注者が決定され、契約書等の
やり取りをすることになるでした。
しかし、現在では多くの国や自治体で電子入札・
電子契約が導入されてきました。
つまり、パソコンやインターネット環境、
ICカード、ICカードリーダーなどが必要になる
ケースが増えているということです。
これはあくまでもハード面であり、
さらには電子入札システムへの登録も必要です。
また、電子契約システムへの登録も必要となるケースもあります。
入札の発注者がどのような入札をしているかは確認しましょう。
例えば防府市では令和5年3月31日以降の入札においては
原則下記の通りとなります。
一般競争入札、受注希望型指名競争入札
⇒ 書面での入札参加資格申請及び入札書の提出は受け付けません。
指名競争入札 ⇒ 指名選定の対象業者とはしません。
入札参加希望の発注者が電子入札と電子契約に対して
どのような温度感かは確認が必要です。
発注者へ入札参加資格申請(指名願い)が必要
当然ですが、勝手に入札に呼ばれることはありません。
事業者側から入札参加申請(指名願い)をする必要があります。
ただし、申請時期はそれぞれの発注者により異なるため確認が必要です。
例えば、1年に1度しか申請時期がないシビアなところもありますし、
逆に、毎月のように受け付けているところもあります。
山口県で公共工事の入札に参加するには
山口県で公共工事の入札に参加するには以下の通り。
- 山口県等発注者で入札参加希望工事があるのか確認
- 入札に参加したい工事業種の建設業許可が必要
- 電子入札・電子契約の準備
- 経営事項審査(経審)の受審が必要
入札参加するためには多くの手間をかけて
申請や届出が必要になります。
ですが、公共工事の入札には多くのメリットもあります。
もちろんデメリットもあるため各事業者様において
天秤にかけていただき選択していただければと思います。
また、入札参加するための申請などには期限管理や
戦略も必要になる場合があります。
建設業が得意な行政書士ならばそのあたりも
相談に応じることが可能です。
今回、決算変更届はあえて触れていませんが、
入札に参加するしないに関係なく建設業許可事業者の
義務であるため必ず届出してください。